花魂 HANADAMA

花魂 HANADAMA
花とやもり チラシ

2010年10月3日日曜日

「花魂 HANADAMA」四日目の断片

昨日は、初めて上野雄次さんと一緒に舞台に上がりました。これまでは、先に上野さんが入って、生けている花を私が目にする、というところから始めていたのです。
一つ目は、生まれて初めてというオルガンを、上野さんが弾きました。楽器は、調度品として、ボッサに置かれているものです。ここにあるものは使いたい、という気持ちだったそうです。その傍らで、私は全身を土色に塗っています。思い入れとしては、「ねかはくは花のもとにて春死なん」で、土にまみれた西行法師、ということです。「泥で顔を洗うような人生を送ってきたから」という即興詩の、身体表現でもあります。
二つ目は、私が木の枝をくわえて横たわり、それを含めて、上野さんが花いけを始めるところです。くわえた枝を花鋏で切るところも映っています。当初、私も花のひとつになりたい、と思っていましたが、具体的に、その願いがかなった瞬間でした。この時に私が歌っているのは、宮﨑文香さんが寄せてくれた、工藤直子さんの詩「はな」です。メロディは即興です。歌詞がないので、何を歌っているかわかりませんが、私は、「はな」の詩文からメロディを作りました。
今夜は五日目が行われるわけですが、たいへん貴重な公演だと実感しています。誰かと一緒に舞台をつとめるというのは、普通は年に1回でしょう。終われば、また来年もということです。それを六日間続けているのですから、六年分を一度にしていることになります。毎年でなければ、十年分かもしれません。毎晩違う内容なのですから、そんな仮定も成り立つと思います。

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